Thought beyond time 05.








ドラコのオールバックにされた髪が跳ねて、手は
の手を押さえ込んで近づけまいと踏ん張っている。
もう何が原因何て2人には関係なく力比べ的な勢に
なっていた。






そこへルシウス登場。



「ちっ父上!!!」



「あっ・・・・」









「・・・仲が良くなったな」







ルシウスがドラコの部屋へとやって来た時、ドラコと
はソファーの上で取っ組み合っていた。




まぁ原因を簡単に言ってしまえば、がドラコ
のデコの魅力に負けてしまっただけだ。
それが言い合いをしているうちに何故だか押し合いに
なってしまったのだ。





今ごろ恥ずかしがった所で無駄では有るが、
はパッと離れるとソファーに座りなおした。

ドラコは顔を真っ赤にして息も荒いままだが、何とか
髪の毛や何かを直して品よく立ち上がり、ルシウスと
向きあう。


「父上。何の御用でしょうか?」


良い子スマイルで何も無かったかの様に振舞うドラコ
を横目には一人冷や汗をたらしていた。


少し突付いたらドラコが赤くなって怒り、可愛くて
頭を撫でた。

それを止めようとしたドラコの手と踏ん張っている
内に何故か力比べみたいになっていったのだ。
まあそれもそれで楽しかったけれど、ルシウスに見ら
れるとは考えても見なかった。
まだそれだけなら良い。




今指輪からにだけ聞こえる様な小さな声で
「・・・はしゃぎ過ぎではないか?」
何て低い声が聞こえてきたのだ。



?」


ドラコが怪訝そうに振り返った。


「何でも無いよ」

立ち上がってルシウスにも笑いかける。

「大騒ぎしてしまってごめんなさい」

「いや、随分仲良くなった様で良かった」



知らない人が見たら完璧紳士な笑顔でルシウスが笑い
掛けてくる。
にも本心何てまったく分からない。


「ドラコもも昼食の時間だ」


準備できたら来るように。

そう言うと部屋から去って行くルシウスを見送り、ド
ラコは大きな溜め息を吐いた。

「怒られるかと思った・・・」

「何で?」

「・・・は一応客な訳だから、あんな態度
では駄目だろう?」


「・・・ふ〜ん」

「はぁ・・・暢気な奴だな」



バカにした様に笑うと、のオデコを突っ付いた。


「なぁ・・・・・」

完全に固まる

「さっきの仕返しだ」


ニヤリと笑うと、ドアに手を掛ける。




「何ソレ!!!!」

一本取られた!

慌ててドラコの後ろを追っかけた。







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