Across space-time and 01.








問題はどうやってリドルを引き取るか・・・・。








あの後洋館へ駆け込んだは、応接間らしき部
屋から、研究室みたいな部屋まで、くまなく探索して
回った。


部屋も廊下もチリひとつ見あたらない。


しかし応接室は、さっきが倒してしまった花
瓶の残骸が散らばっている。



杖を見つけたら直さなくては・・・。




「でも、ここって誰の家だったのかな?」


書庫には、薬学の本や呪文が書き込まれたノート。図
書館なみの本が量が大量に詰まっていたし、研究室に
は杖、大量の薬草、さまざまなもので溢れていた。

明らかに、人が住んでいた気配が残っている。




その後も色んな部屋を見て回り、1時間程かけて、やっ
と一通りの部屋を調べられた。



戦利品と共に応接室へ戻ると・・・



どうした事か!床に散らばっていた花瓶の破片は、跡
形も無く消え、花瓶は元あった場所に綺麗に置かれて
いた。



「ぇぇぇぇえええ!!」




しかも手紙が・・・。



「お嬢様、私はこの屋敷に使えるしもべ妖精にござり
ます。何かござりましたら、お呼び下され」



変な言葉使いだ。

は顔がニヤケるのを、口をモゾモゾさせて誤
魔化す。


お年寄りなのかもしれない。
笑うなんて失礼だ!


取り合えず、この洋館の先住者には合えたのだ。


ここは、リドルの事や杖の事を考えるのを一時中断し
て、「呼んで下さい」を実行に移す。





「妖精さーん」


ここだけ聞くと、羽根の生えたフェアリーが出てきそ
うだ。



「おーい」




言い終わってすぐ、パチンと音をさせ、くりくりした
目の屋敷しもべ妖精が現れた。



「なんでござりますか?おっ、お嬢様」



そう。まずはこの子と交流するのも悪くない。







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