Across space-time and 02








「こんにちは。私は、あなたは?」


目線を合わせるためにしゃがんで声をかける。

すると、手をモジモジさせながらくりくりの目をくる
くると動かした。


「私はリオでござります」


「リオねっ!よろしくリオ」


「はい!」



本当に可愛らしい。
抱っこしたいのを我慢して、は手を差し
出した。


しゃべりも動きも可愛らしい!

小動物系まっしぐらだ。

がんばれ自分、何だか顔がニヤけるのを叱咤しなが
ら、はリオの手を取った。



「よろしくでござります!!!」

リオは元気に返事をすると、その場でクルクル回っ
て、とっても楽しげだ。


「あのね、聞きたい事が有るの。いい?」


「はいっ」


元気に返事をしたリオは、近くのソファーに
の手を引いて座らせると、自分も斜め前のイスに座っ
た。

リオの足はブラブラとイスの背を打っている。
目はキラキラだ。


「まず、ここは誰の家なの?」









「・・・。いっ言えないでござります」



さっきまで元気だったのに、あっという間に困り顔に
なってしまった。
耳がたれて、顔が隠れてしまう程だ。





何も困らせてまで無理に聞く事でも無い。
は慌てて手を振った。

「そっか、言えなかったらいいの。じゃあ次ぎ、私は
此処に居てもいいの?」




がそう言うと、あっという間にパァっと顔を
輝かせた。


「もちろんでござります!」



「そっか、でもリオは私が来るの知ってたの?」
(これは聞いてもOKなのか?)




「はいっ!」


大丈夫な様だ。


「待ってたでござります。」



満面の笑顔でリオが笑い、ソファーの上を飛び跳ね
た。大きな耳もパタパタして嬉しそうだ。


「そっか、これからよろしくねリオ」



もう可愛くさ3割増しで、はギュッとリオ
を抱き寄せて、ぐりぐりと頭を撫でた。

慌てて手と耳をパタパタさせるリオだったが、うれし
そうに笑っている。


「よろしくでござります!」


2人は向き合うと、ニッコリと笑い合った。







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