Across space-time and 04.2
は家へ帰ると、早速リドルの部屋の用意に取
り掛かった。
沢山ある部屋の中から、自分の部屋の斜め前の部屋を
選び掃除をして整える。
今日は考える時間を与えたけれど、明日には引取って
来たい!は整えたばかりのシーツをポフポフ
と叩くと立ち上がった。
ベット脇には耳をパタパタさせて飛び跳ねるリオが
を見て待っている。
「次ぎは食器ね」
「はいっお嬢様!」
元気良く返事を返すリオに思わず笑みがこぼれる。
「リオは小さなお皿をお願いね」
「はいっ!!」
頭を撫ぜると、耳をパタパタさせてパチンと音をたて、
一足先に台所へと消えてしまう。
「いいなぁ、私にも出来たら便利なんだけど・・・」
のこされたは駆け足でキッチンへと駆け足で
向かった。
++++++
次の日、は目が覚めると直ぐに行動を開始した。
書斎の金庫から見つけた金貨を袋に詰めて、大人の姿
へと変わる魔法を掛けなおすと、玄関から飛び出して
いった。
++++++
「はいはい」
今日ドアの先で出迎えてくれたのは、少しずんぐりと
したおばさんだった。
気さくそうな雰囲気で、ニコニコと笑っている。
「院長先生にお会いしたいんですが」
「あらあら、中に入って待っててくださいな」
用件を告げると、玄関先に置かれたベンチに座るよう
に勧め、その人は忙しそうに廊下の奥へと消えてしまう。
素直にそのベンチに座ってあたりを眺めていると、
昨日と同じ様に子供の元気な声が聞こえて来た。
みんに楽しそうに駆け回っている。
どれくらい経った時か。
窓から外を見ていると、先の人が去った方とは逆の廊
下から足音が聞こえて来た。
何気なく振り返ると・・・・・・・・・。
何て事だろう!
音の方へと顔を向けると、本を片手に持ったリドルが
こっちを見てちょうど足を止めた所だった。
「・・・・・・本当に来たんだ」
「あたり前でしょ?」
何て良いタイミング!
会いたいと思っていて会えるなんて運命だ。
嬉しくて顔がニヤけるのを根性で抑えてニッコ
リと笑いかける。
するとリドルはニヤリと口の端を上げて笑って
を見上げた。
「へぇ、何考えてるか知らないけど・・・」
「さん・・・あらリドルも一緒だったんです
か・・・」
リドルの声を遮って後ろから声が掛かる。
院長先生だ。
ゆっくりとした足取りでやってくる。
今の会話は聞こえていなかったようだ。
「今日も面会ですか?」
「いえ」
「・・・?」
「今日は引取りに来たんです!!」
院長もリドルも呆然と固まっている。
何だか、それがには何故か凄く可笑しく見えた。
悪戯何てした事無いけど、悪戯が成功した様な変
な高揚した気分だった。